こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。
2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。
そんな経験を活かし、このブログではアメリカで就職するためのポイント、アメリカでの仕事や暮らし、英語の学習方法などについて日々紹介しています。
さて、下記の記事ではアメリカ企業の採用プロセスについてざっと説明しました。
こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経[…]
もしまだ読んでなかったら、重要なので是非先に読んできてください。
さて、すでにアメリカ企業の現地採用に挑戦してるみなさん、レジュメを出しても出しても全く書類選考に通らない。そんな経験は無いでしょうか?
これは多くの場合、あなたの経歴がショボいからではなく、レジュメの書き方、特にレジュメを書くときのマインドセットに問題があるからです。
この記事では、どんなマインドセットを持てば書類選考を通過できるレジュメを書けるのか説明します。
履歴書とレジュメの違いを理解しよう
英和辞典でレジュメ(resume)を引くと、たいてい「履歴書」という訳語が割り当てられています。
確かに、これまでの経歴を書き記したものという意味では、同じようなものかも知れません。
しかし、レジュメの書き方は、日本の履歴書とは全く異なるのです。
確かに、フォーマットは1つの違いではあります。
経歴を書くときに、履歴書では古いものから順に上から書いていくのに対し、レジュメは最新の経歴が一番上に来るように書きますね。
これは、その人が「昔何をしたか」よりも「今何をしているか」の方が遥かに重要だという欧米的考え方をよく反映しています。
しかし、レジュメと履歴書の違いは、フォーマットだけではありません。
この2つは、そのベースとなる日米のコミュニケーションスタイルの違いによって、書き方(書きっぷり)が大きく異なります。
アメリカ企業の書類選考を通過できるような効果的なレジュメを書くためには、マインドセットをアメリカ式にアップデートしなければならないのです。
具体的には、以下の2点に気をつける必要があります。
- 受け手に解釈を委ねないようにしよう
- マーケットニーズに合わせて内容を変えよう
受け手に解釈を委ねないようにしよう
履歴書とレジュメでは、書き手の姿勢は以下のように大きく異なります。
【日本の履歴書】
【アメリカのレジュメ】
どうでしょうか?
これはレジュメに限らず、日米のコミュニケーションスタイルの違いを如実に表しています。
日本人は、情報だけ提示してその解釈は受け手に委ねる、よく言えば奥ゆかしい、悪く言えば自分の意思が無いコミュニケーションスタイルを好みます。
自分の意思を全面に押し出していくスタイルは「はしたない」とか「厚かましい」というそしりを受けかねません。
一方、アメリカ人は、受け手に解釈を委ねるようなことはしません。
そもそも、受け手に解釈を委ねられるのは、受け手も自分と同じような感性を持っているはずだという前提に立っています。
これは、単一民族国家で、みんなが(多少の違いはあれど)ほぼ同じような教育を受けて同じような文化に接している日本においては成り立つ前提です(これもだいぶ崩れつつありますが)。
しかしながら、様々なバックグラウンドを持つ人々が溢れているアメリカにおいては、そんな前提は成り立つはずもなく、情報の解釈の仕方は情報の発信者が提示する必要があるのです。
つまり、自分が優秀だと言いたいのであれば、自分の経歴から受け手が汲み取ってくれるのを待つのではなく、自ら「自分は優秀です」と言わなければいけないのです。
経歴はその主張を裏付けるための材料に過ぎません。

自分で自分のことを優秀だなんて、普通の日本人にはなかなか言えませんよね笑?
すっごい気持ち悪いですよね。分かります。
でも、その気持ち悪さを乗り越えないと、選考を通るレジュメは書けないんです。
だって、他の人はみんなそうやって書いてくるんですもん。
もし「自分は優秀です」って書かなかったら、レジュメを読む人は「奥ゆかしい人だな」とは思わず、「この人は優秀じゃないんだな」って思うだけなんです。
マーケットニーズに合わせて内容を変えよう
履歴書とレジュメには、もう1つ決定的な違いがあります。
それは、履歴書はどの企業・ポジションに応募するときにも不変なものである一方で、レジュメはマーケット、つまり応募先のニーズに合わせて内容を変える必要があるのです。
具体的には、応募する職種や役割で求められる経験やスキルがより強調されるように内容を入れ替えたり、書き方を変えたりします。

気持ちは分かります。
でも、何か商品を売るときって、売る相手に応じて訴求方法を変えるのは当たり前ですよね?
例えば、同じプリンタを売るときでも、相手が普通の会社員ならその印刷速度をアピールするでしょうし、デザイナーなら発色の美しさを強調するでしょう。
就職活動とは、言うなれば「あなた」という商品を企業に売り込むことで、レジュメとはあなたを売り込むための重要なマーケティングツールなのです。
ならば、相手のニーズに合わせてその内容を変えるのは、むしろ当たり前のことではないでしょうか?
僕自身は、1社1社個別のレジュメを作ったりまではしませんでしたが、応募先企業の業界と職種に合わせて計4種類のレジュメを作成しました。
全ては応募先のジョブディスクリプションに書かれています。
ジョブディスクリプションとは、あるポジションがどのような役割を求められていて、どんな人と一緒に働き、どのような経験やスキルが要求されるのかということが詳しく書かれた資料のことです。
アメリカの企業では全てのポジションに対して必ず1つずつジョブディスクリプションが作成されます。
しかも、日本の採用ページのように「やる気がある人」や「自ら学ぶ意欲のある人」といったふわっとした内容ではなく、「物流業界の倉庫管理業務でX年以上の経験があること」、「SQLを仕事で3年以上使った経験があること」など、非常に個別具体的なものになっています。
そこに書かれている「要求される経験・スキル」のうち、自らの経験・スキルに当てはまるものを中心にレジュメを構成すればいいのです。
レジュメの添削サービスを利用しよう
作成したレジュメは、プロに添削してもらいましょう。

上でも述べたように、レジュメというのは「あなた」という商品を売り込むためのマーケティングツールです。
「あなた」という商品のマーケティング担当者として、あなたにはレジュメのクォリティを最大限に上げる責任があります。
そのためには、使えるものは何だって使って構わないんです。いや、使うべきなんです!
小学生の作文じゃないんですから、人に書いてもらうのはずるいなんてことはありません。
実際、ネイティブスピーカーであっても、レジュメの完成度を上げるためにプロに添削を依頼するのはごく一般的です。
ましてや、ノンネイティブスピーカーである我々が添削無しでレジュメを作成するのは、あまりにリスキーです。
僕自身、アメリカで就職活動をした際には、レジュメコンサルタントに添削してもらいました。
海外のポジションや外資系企業への転職を得意とする転職エージェントの中には、無料でレジュメの添削をしてくれるところもあります。
まずはそういったところの無料添削サービスを利用するのも手ですね。
無料でレジュメを添削してくれる転職サイト
JAC Recruitment (http://www.jac-recruitment.jp/)
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こんにちは。ゆうです。 このnoteを開いていただき、ありがとうございます! 僕は現在、Amazonのシアトル本社…
英語面接対策以外にも、僕が実際に使用したレジュメをサンプルに使ったレジュメの書き方や給与交渉の仕方など、以下のようなノウハウが詰まった、海外就職攻略の決定版となっています!
是非一度覗いてみてください!
1. アメリカ企業の採用プロセス
・応募
・書類選考
・フォンスクリーニング(電話面接)
・課題
・オンサイトインタビュー(対面での面接)
・内定&給与交渉
2. レジュメの書き方
・履歴書とレジュメの根本的な違いを理解しよう
・僕が実際に使ったレジュメを公開します
・フォーマットの選び方
・レジュメの構成
・各セクションの書き方
・カバーレターの書き方
3. フォンスクリーニング対策
・フォンスクリーニングの目的と種類
・フォンスクリーニング対策のために僕がしたこと
4. オンサイトインタビュー対策
・Amazonの面接の特徴
・オンサイトインタビュー対策のために僕がしたこと
・実際に作成した想定質問集
・実際に作成した回答例
・Amazon以外の会社のオンサイトインタビュー対策
5. 給与交渉の仕方
・日本人が犯しがちな間違い
・給与交渉の手順
・僕が行った給与交渉の例
6. ビザ取得戦略
・ビザとは
・アメリカの主要なビザの種類
・アメリカ以外で働くという選択
・ビザの取得は戦略が大事
まとめ
以上まとめると、以下のようになります。
- レジュメと履歴書は似ているようで全く異なる
- レジュメを書くときには:
- 受け手に解釈を委ねず、言いたいことは全部自分で言うようにしよう
- レジュメはマーケティングツールなので、マーケットニーズに合わせて内容を最適化しよう
- 僕が実際に使用したレジュメはnoteにて絶賛公開中!
せっかく素晴らしい経歴を持っていても、それが相手に伝わらなければ意味がありません。
マインドセットをアップデートして、アメリカ人により伝わりやすい、そして書類選考を突破しやすいレジュメの作成にトライしましょう!
書類選考を突破したら次は面接の準備!
英語面接の対策の仕方は、下記の記事をご参照ください。
こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経[…]