こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。
2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。
そんな経験を活かし、このブログではアメリカで就職するためのポイント、アメリカでの仕事や暮らし、英語の学習方法などについて日々紹介しています。
英語リスニングの難しさの1つの要因として、「英語と日本語は使われる音が全く違う」ということを前回お話しました。
こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経[…]
今回はその課題を解決するために、あなたの耳の解像度を劇的に上げる秘密のトレーニングを紹介します。
課題のおさらい
英語と日本語では、使われる音が全く違います。
英語の”a”と日本語の「あ」は、本来全く異なる音です。
しかし、英語と日本語の脳内音声データベースの違いを吸収するために、多くの日本人の脳は、「日本語に存在しない音」を、無理やり「一番近い日本語の音」にマッピングして処理します。
その結果、我々日本人には、”thank”も”sank”も「サンク」としか聞こえないし、”rice”も”lice”も「ライス」としか聞こえないのです。
「聞こえないものは聞こえないと割り切って、文脈で判断する」というのも1つの立派な戦略です。
しかし、そう割り切ってしまう前に、今日ご紹介するトレーニングをぜひ一度試してみてください!
耳の解像度を英語ネイティブに近づけるトレーニング
日本人は50音でしか音声を識別できない
なぜ日本人は、”thank”も”sank”も「サンク」としか聞こえないのでしょうか?
それは、日本人は50音で全ての音声を識別しようとするからです。
アルファベットと違って、ひらがな(とカタカナ)は文字と音が1対1に対応します。
これってすごく便利ですよね。
英語だと、同じ”a”でも”thank”と”art”と”eat”と”mate”で全部読み方が違うのに、日本語の場合、「あ」は常に「あ」ですからね*。
あまりに便利すぎて、全ての言葉の読み方は50音で表せるんじゃないかと思ってしまいます。
*厳密には、同じ50音表記でも前後の音によって無意識に異なる発音をしているのですが、当人は同じ発音をしていると思い込んでいるはずです。
その結果、日本人は全ての音声を50音でしか識別できなくなってしまったのです。
その結果、日本人は”thank”も”sank”も「サンク」としか識別できなくなってしまったのです。
発音記号を覚えよう
では、この50音表の呪いをどう解くかですが、まずは発音記号を覚えましょう。
辞書や単語帳によく書いてある、”θæŋk”とか”sæŋk”みたいなやつですね。
そもそも50音では英語の音を表現できないんだから、表現できる表記方法を取り入れましょう、ということです。
英語の各音素に名前をつけてあげるイメージにも近いかも知れません。
人類は古来より、ものに名前をつけて他と区別することで、対象をより深く理解してきました。
今までなんとなく掴みどころの無かった、あの息が漏れるような奇妙な音に、”θ”という名前をつけてあげよう、ということですね。
発音記号にはいろいろな流派があります。
今後の活用を考えると、日本で発行されている辞書や単語帳でだいたい標準的に使われている、IPAがいいでしょうね。
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好きなもので勉強してみてください。
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★発音記号?気にはなっていたけれど。。。
単語集で単語を覚えるときも、長文読解で辞書を引くときも、英語を勉強するときに発音記号を目にしないことはありません。その割には、学校でも塾でも発音記号の読み方、音の出し方をきちんと学ぶ機会はなかったのではないでしょうか。気にはなっていたんだけど、なんとなくモヤモヤしていたんだけど、とりあえずスルー。そんなすべての英語学習者に1人1冊、持っていてもらいたい決定版です。
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そうそう、発音記号は必ず自分で書けるようにしておいてくださいね。この後のステップで使います。
発音記号でディクテーションしよう
発音記号を一通り覚えたら、発音記号でディクテーションしてみましょう。用意するものは音声と発音記号のついた単語帳です。
僕は単語帳としては『1分間英単語1600』や『英単語ターゲット1900』のようなシンプルなものをお勧めしています。
このどちらかでもいいですし、それ以外のものでも音声と発音記号が付いていれば何でもかまいません。
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やり方は、以下の通りです。
- 音声で単語を聞く
- 聞こえてきた音を発音記号で紙に書く
- 単語帳に書かれた発音記号を見て答え合わせ
ここでのポイントは、ステップ2で、自分に聞こえた通りの音を書き下すということです。
逆に絶対にやってはいけないのは、
「サンク」って聞こえた!→”thank”に違いない!→”thank”の発音記号は確か”θæŋk”だったはず!
のように、一回英単語を挟んでしまうことです。
いまは、英語の音声に対する解像度を上げることが目的なので、単語の知識に頼らず、聞こえた音を発音記号に落とすというプロセスに集中してください。
なかなか正答できなくても気にしなくていいです。
このトレーニングの目的は、「日本語の50音以外の発音体系があるんだ」ということを脳に覚え込ませることなので!
耳の解像度が上がる
このトレーニングを繰り返していると、徐々にではありますがあなたの耳の解像度が上がっていきます。
“thank”と聞いたとき、「サンク」ではなく”θæŋk”と聞こえるようになります。
だって、“θ”と”s”って全然違う字ですもんね!そりゃ、読み方も違いますよ!
スピーキングにも効果あり
聴解力と発音力は互いに強め合う関係にあります。
今回のトレーニングで耳の解像度が上がったあなたは、各単語の発音をより正確に再現できるようになっているはずです。
まとめ
以上、まとめます。
- 日本人は音声を50音でしか識別できない
- 耳の解像度を上げるために、
- 発音記号を覚えよう
- 発音記号を使ってディクテーションしよう
- 耳の解像度の向上はリスニングだけでなくスピーキングの改善にも有効
リスニングの他の課題に対するトレーニングは、下記の記事を参照してください!
課題2:英単語は実際の会話の中では辞書通りには発音されない
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課題3:流れてくる英語を後戻りせずスピーディーに処理する必要がある
こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経[…]