こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。
2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。
そんな経験を活かし、このブログではアメリカで就職するためのポイント、アメリカでの仕事や暮らし、英語の学習方法などについて日々紹介しています。
アメリカで暮らす中で困ることの筆頭に挙げられるのはやはり英語(僕調べ)ですが、実はその中でも特に困るのが「インド英語」です。
ご存知の人も多いとは思いますが、インド人の話す英語は非常に訛りが強く、僕も初めてインド英語に触れたときには全く聞き取ることができませんでした。
そんなインド英語に悪戦苦闘しながらも日々多くのインド人同僚と話すうちに、インド英語の特徴がなんとなく分かってきたのでシェアしたいと思います。
この記事を読めば、インド英語攻略の糸口が見えてくると思います。
インド英語ってなに?
IT業界にいると、日々非常に多くのインド人と接します。
インドは国全体としてIT人材の排出に力を入れており、2018年にはついにアメリカを抜いて世界で最もIT人材を抱える「IT超大国」になったそうです。
彼らは幼い頃から英語で教育を受けているため非常に英語が堪能で、そのITスキルと英語力を活かし、世界中で活躍しています。
インド人が話す英語は、インドの在来の言語(ヒンディー語など)から非常に強い影響を受けており、特にその発音はとても独特で(流暢にベラベラ話すだけによけいに)多くの外国人を苦しめています。
インド英語を聞き取りづらいと思っているのは日本人に限った話ではなく、以前同僚のオーストラリア人もインド英語は聞き取りづらいと言っていました。
まあ、このオーストラリア人の英語も僕にとってはかなり聞き取りづらかったですが・・・。
幼い頃からアメリカで暮らしているインド人だとネイティブとほぼ同様の非常に聞き取りやすい英語を話しますが、大人になってからアメリカに来たような人だとインド訛りが抜けることはまず無いですね。
僕もアメリカで何年暮らしても日本語訛りが一向に抜けないので人のことは言えませんが、インド人が日本人と違うのは「インド英語は間違っているのではなく、そういう種類の英語なのだから直す必要は無い」と強く信じていること。
「いやいや、そこは直す努力もしてよ」とは思いますが、日本人もそのくらいの気持ちで堂々と日本語訛りの英語を話していいのかも知れませんね。
インド英語の特徴5選
さて、ここからはインド英語の特徴の中でも特に顕著なものを5つ紹介します。
これだけ意識しておけば、インド英語もだいぶ聞き取りやすくなる(といいな)と思います。
- Wの発音がVになる
- Thank youがタンキュー、Thatがダットになる
- Rの発音が強い
- 抑揚がなく、アクセントの位置を間違える
- ベラベラと高速でまくしたててくる
特徴1:Wの発音がVになる
これは僕がインド英語に触れてまだ間もない頃にかなりハマったポイントなのですが・・・。
インド人は、Wの音をVと発音します。
インド人の同僚が仕切りに「ヴィン」「ヴィン」と言っていて、何を言っているのかなーってずっと聞いていたのですが、文脈的にどうやら「Win」と言っているらしいと。
WをVと言ってしまうのって、日本人的には絶対にありえない間違いなので、最初は全然気づけませんでした。
だって、日本人的には「ワ」と「ヴァ」なんて全然違う音じゃないですか。
まさかWをVと発音しているだなんて。
インド人同僚によると、彼らの在来言語ではWをVと発音するそうで、それに引きずられてしまっているそうです。
また、おそらくその在来言語に引きずられた結果だと思いますが、彼ら的にはWとVの発音は、非常に近いらしいんですね。
これ、日本人がLとRの音を区別できないのに非常に似ているなと思います。
日本人は日本語の50音が脳に染み付いてしまっているので、LもRもどちらも「ら」行に聞こえてしまうんですね。
僕はこれを「50音の呪い」と呼んでいます笑。
ちなみにこの50音の呪いを解く方法については、下記の記事を読んでみてください。
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とにかく、インド人がVの発音をしたら、「もしかしたらWかも?」と疑うようにするといいと思います。
特徴2:Thank youがタンキュー、Thatがダットになる
インド人は「Th」の音(θ、ð)も苦手みたいです。
日本人も「Th」音は苦手な人多くて、「さ」行や「ざ」行の音になってしまったりしますよね。
「Thank you」が「さんきゅー」、「That」が「ざっと」みたいに。
インド人の場合、これが「た」行や「だ」行の音に近くなります。
「Thank you」が「たんきゅー」、「That」が「だっと」みたいな感じです。
なので、「Three」と「Tree」はどちらも「トゥリー」にしか聞こえず、聞き分けるにはかなりの熟練を要します(というか文脈で聞き分けます)。

特徴3:Rの発音が強い
インド人の英語はRの発音がかなり強く聞こえます。
単語のスペルの中にRが含まれていたら、律儀に全て巻き舌で「る」と発音しているみたいですね。
「Burger」が「ばるがる」みたいに。
これは実は慣れるとスペルが想像しやすくなって分かりやすいと言えば分かりやすいのですが、ネイティブの発音とは明らかに異なるので、慣れるまでにはそれなりの時間を要します。
「そういうものなんだ」と分かっていれば、びっくりせずに済むと思います。
特徴4:抑揚がなく、アクセントの位置を間違える
英語の特徴と言えば、その大きな抑揚ですよね。
日本人からするとアメリカ人の話し方は非常に抑揚があってドラマチックで、音楽のようにも聞こえます。
一方、インド英語には抑揚がありません。
抑揚無く淡々と、かつベラベラとしゃべるので、まるでお経を聞いているような気持ちになってきます。
まあ、日本人の話す英語も抑揚は控えめなので、抑揚が無いこと自体はそれほど困らないかも知れません。
それよりも困るのは、インド英語は抑揚がないからなのか、アクセントの位置をちょいちょい間違えるということです。
僕の同僚のインド人は「Interesting」を「インタレスティング」のように「re」にアクセントをおいて発音してきます(正しくは「インタレスティング」)。
日本人もアクセントの位置はちょいちょい間違えるのでインド人ばかり責められませんが、日本人とは違った間違え方をしてくることが多いので、びっくりしないようにしましょう。
また、インド人のアクセントの位置を真似すると、間違って覚えてしまう可能性が大です。
インド人の英語を聞いて
「あれ?自分が思ってたのと違う!今まで間違って覚えてたのかな?」
みたいにならないように気をつけましょう。
たいてい日本人の方がアクセントの位置は正確に覚えてます(センター試験ありがとう!)。
特徴5:ベラベラと高速でまくしたててくる
インド英語で何が困るって、やはりこれかなと思うのですが、彼らはかなりのスピードで英語を話してきます。
しかも、上で述べたような、普段聞き慣れているネイティブの英語とは異なる発音とアクセントで。
抑揚をつけたり間をあけたりといったことも基本しないので、かなりの集中力を要します。

ただ、これについてはネイティブに高速で英語をまくしたてられたときと同じ攻略法が使えます。
相手の言ったことが聞き取れなかったら普通に
What did you say? (何て言ったの?)
と聞けばいいですし、話すスピードが速すぎるならば
Can you speak a little slowly? (もうちょっとだけゆっくりしゃべってくれる?)
とお願いすればいいし、相手の話をきちんと理解できているかどうか自信が無ければ
Let me summarize the discussion so far. (ここまでの話を整理させて)
と言って確認すればいいです。
詳しくは下記の記事を読んでみてください。
こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経[…]
また、インド人はすごく自信満々にかつ切れ間なくベラベラ話してくるので、気弱な日本人は議論などでインド人に圧倒されがちです。
しかし、きちんと反論すると意外に打たれ弱かったりするので、臆すること無く自分の思うことはきちんと伝えていきましょう。
もっと知りたい人は
僕がこれまでインド人同僚と付き合う中で見つけてきたインド英語の傾向と対策について紹介してみました。
ただ、インド英語について文字だけで説明するのにはやはり限界がありますよね。
実際に音声を聞いてみないとなかなかピンと来ないかも知れません。
インド英語の攻略に本気で取り組みたいと思っている人には、下記の『インド英語のツボ』がオススメです!
僕が長い間インド人同僚の英語を聞いてようやく掴んできたインド英語を聞き取るコツが、インド人による豊富なサンプル音声とともに全て説明されています。
「要点のみを伝えることを良しとせず、微に入り細をうがち、徹底して説明することに手間を惜しまないインド人。長々と話すインド人の英語を、あなたは聞き取れるか? 本書を使えば、インド英語を聞き取るツボが分かります。これからインドと付き合うすべての人にぜひ手に取っていただきたい1冊です。」(元三菱商事/元中京大学客員教授 二階堂美房氏)
10億人ほどの英語話者が存在し、ビジネスの相手国としても重要な国、インド。そんなインドの英語はまた、独特の響きを持ち、聞き取りづらいことでも有名です。
本書では、5つの「聞き取りのコツ」を使って聞き込むことで、インド英語が分かる耳を作ります。
まとめ
以上、インド英語の特徴について述べてきました。
まとめると以下のようになります。
- インド人はIT業界で広く活躍しており、IT業界で働く以上インド英語は避けて通れない
- インド英語には以下のような特徴がある:
- Wの発音がVになる
- Thank youがタンキュー、Thatがダットになる
- Rの発音が強い
- 抑揚がなく、アクセントの位置を間違える
- ベラベラと高速でまくしたててくる
- インド人は意外と反論に弱いので、インド英語に圧倒されること無く、言いたいことはきちんと伝えよう
- インド英語攻略には『インド英語のツボ』がオススメ!
インド英語に限らないリスニング全般の課題と攻略法については下記の記事を読んでみてください!
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