ネイティブの英語を聞き取るために克服すべき3つの課題

こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。

2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。

そんな経験を活かし、このブログではアメリカで就職するためのポイント、アメリカでの仕事や暮らし、英語の学習方法などについて日々紹介しています。

 

英語のリスニング、ほんとに難しいですよね。

僕も、リスニングにはいまだに苦労しています。

この記事では、ネイティブの英語を聞き取る上での課題を3つに整理しました。

まずは自分がどこでつまづいているのかを把握しましょう。

英語リスニングの3つの課題

初めに、リスニングのプロセスを確認したいと思います。

リスニングは超ざっくり言えば「聞く→分かる」ですが、その間のステップをもう少し細かく見てみましょう。

そして、それぞれのステップで発生してくる課題とそのトレーニング方法を、次回以降紹介していきます。

 

リスニングのプロセス

僕はとりあえず何でも図にするクセがあるので、今回もリスニングのプロセスを以下のように図にしてみました。

 

各ステップについて、以下で説明していきます。

 

ステップ0:音が耳に入る

まずは音が耳に入ってきますよね。

この段階ではまだナマ音です。

車のエンジン音やエアコンの音、ケータイの着信音等と同じ、ただの音です。

 

ステップ1:音を識別する

第2段階で、音を識別します。

ここで識別と言っているのは、聞こえてきた音を、自分の脳内の音声データベースにマッピングすることです。

例えば「あ」の音は日本人であれば大抵「あ」にマッピングされます。

 

ここで英語を聞く際に問題になるのが、英語の音と日本語の音は必ずしも1対1に対応しないということです。

もっと言うと、日本語の音にそのままマッピングできる英語の音なんてほとんど無いんです。

 

例えば、thankのth音(θ)なんて、日本語に無いですよね。

仕方がないので、多くの日本人の脳は、これらの「日本語に存在しない音」を、無理やり「一番近い日本語の音」にマッピングして処理します

上の例のth音なら、ほとんどの日本人はサ行として識別するんじゃないでしょうか。

 

一方で、sankのs音(s)も、日本人にはサ行として識別されてしまうんですよね。

“thank you”と”sank you”は、ほとんどの日本人にとってはどちらも「サンキュー」にしか聞こえない、ということです。(”sank you”なんていつ言うんだよっていうツッコミはさておき)

イヌくん
確かに、thの音とsの音、2つを聴き比べれば違いは分かるけど、比べなければどちらも「サ」に聞こえる!

この、英語と日本語の音声データベースの違いをどのように克服するのか

これが英語リスニングの1つ目の課題です。

課題1:英語と日本語では使用される音が全く異なる

 

ステップ2:言語として認識する

識別した音の配列を、言語(英語)に変換します。

“θæŋk ju”という音の組み合わせから、”Thank you”という英語に戻すということですね。

これができるようになるためには、各単語が実際の会話の中でどのように発音されるのか、音の変化等含めて認識している必要があります。

辞書通りに発音されると思ったら大間違いなんです。

イヌくん(ウーン)イヌくん
そこは辞書通りに発音して欲しいなあ

これが英語リスニングの2つ目の課題です。

課題2:英単語は実際の会話の中では辞書通りには発音されない

 

ステップ3:意味が分かる

英語に変換できてしまえば、あとはその意味を理解するだけですね。

ここで、リーディングと比較したときのリスニング特有の難しさを挙げるとすれば、以下の2点だと思います。

  • 文字と違い、音はその場に残らずに流れていってしまう。意味が取れなかったので、前に戻ってやり直すということができない
  • 自分のペースで読み進められるリーディングと違い、リスニングは話し手のペースに合わせて理解していく必要がある

要するに、流れてくる英語を前から順番に、かつスピーディに処理していく必要がある、ということです。

イヌくん
わーって言われると、聞き取れてるのに処理が追いつかなくなっちゃうんだよねー

これが英語リスニングの3つ目の課題です。

課題3:流れてくる英語を後戻りせずスピーディーに処理する必要がある

 

音以外の情報も活用しよう

ここまでは、聞こえてきた音だけから英語を理解するプロセスを説明してきました。

実際の会話ではそんなことはもちろんなくて、音以外にも以下の例のような様々な情報を使って、各ステップの処理を行っています。

  • 文脈
  • 文法知識
  • 語彙力
  • 話し手の発音のクセ
  • 話し手の性格
  • 文化的理解

例えば、「店内が騒がしくてほとんど聞こえなかったけど、ステーキを注文しているんだから焼き方を聞かれているに違いない」みたいな感じですね。

飲食店やスーパーでの会話は毎回ほぼ定型なので、一旦パターンをつかんでしまえば相手の話をまったく聞いていなくても対応できてしまったりします

 

まとめ

一旦、まとめます。

  •  英語リスニングには以下の3つの課題がある:
    • 英語と日本語では使用される音が全く異なる
    • 英単語は実際の会話の中では辞書通りには発音されない
    • 流れてくる英語を後戻りせずスピーディーに処理する必要がある
  • 音声以外の情報も活用して、各ステップの処理を補完しよう

 

課題別ネクストステップ

さて、今挙げた課題の中で、自分に最も当てはまるものはどれでしたか?

その課題に応じて、対応するトレーニングに進んでください。

 

課題1:英語と日本語では使用される音が全く異なる

関連記事

こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経験を[…]

 

課題2:英単語は実際の会話の中では辞書通りには発音されない

関連記事

こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経[…]

 

課題3:流れてくる英語を後戻りせずスピーディーに処理する必要がある

関連記事

こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経[…]

 

Amazonシアトル本社で学んだサバイバル英語仕事術

海外で6年間仕事をする中で学んだ、英語がペラペラじゃなくても英語で仕事をこなすための技術をまとめました。

海外や外資系企業で英語を使って働いている人、これから働きたいと思っている人には是非読んで頂きたいです。