こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。
2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。
そんな経験を活かし、このブログではアメリカで就職するためのポイント、アメリカでの仕事や暮らし、英語の学習方法などについて日々紹介しています。
突然ですが、読書してますか?
文化庁の平成30年度「国語に関する世論調査」によると、日本人が1ヶ月に読む本の冊数は
読まない | 47.3% |
1〜2冊 | 37.6% |
3〜4冊 | 8.6% |
5〜6冊 | 3.2% |
7冊以上 | 3.2% |
だそうです。
なんと、半分近くの人が全く本を読んでいないという結果に!
確かに、最近はネットで様々な情報が手軽にかつよりタイムリーに入手できますし、書籍の重要性は以前より薄れてきているかも知れません。
しかし、あるトピックについて体系的な知識を得ようと思ったときには、やはりネット上の散らばった記事よりも、書籍を読んだほうが効率的です。

この記事では、短時間で効率的に本が読めて、かつ内容もちゃんと記憶に定着する読書術を紹介します!
ちなみに「眼球を高速で動かして〜」みたいな話ではないので安心してください!
時間がなくても効率的にインプットする読書のコツ
まず前提として、1冊の本の中で、全てのページ、全ての章が等しく価値があると思ったら大間違いです。
紙の書籍というのは、流通上物理的なページ数に制約があります(多すぎても少なすぎてもダメ)。
このため、本当に大事なのは一部分だけで、あとはページ数稼ぎのために同じことを言葉を変えて繰り返したり、事例を挙げているだけだったり、対して重要でない内容だったりします。
本を初めから終わりまで全て読む必要は全く無いんです。
また、人は忘れます。
せっかくがんばって本を1冊読んでも、3ヶ月後にはその99%ぐらいは忘れているのではないでしょうか。
ただし、人に何かを教えた場合、その定着率は読書よりもはるかに高いと言われています(下のラーニングピラミッド参照)。
最後に、人は他人に「すごい!」と褒められたい生き物です(専門用語で「承認欲求」と言います)。
わざわざ行列に並んで最新のiPhoneを購入するのも、インスタに写真をアップするためだけにオシャレなカフェに入るのも、全てはドヤるためです。
ドヤるための人のエネルギーというのは計り知れないものがあります。
以上を整理すると、以下のようになります。
- 本を初めから終わりまで律儀に全て読む必要はない
- せっかく本を読んでも、3ヶ月後にはどうせほぼ全て忘れてしまう
- ただし、人に教えたことは記憶に定着しやすい
- 人がドヤるために発揮するエネルギーはすさまじい
ドヤる読書術
これらを踏まえて提唱したいのが、人に読んだ本の内容を教えてドヤるためだけに読書する、名付けて「ドヤる読書術」です。
やり方は簡単。
- まえがきと目次を眺めて、ドヤれそうな箇所にアタリを付ける
- 該当箇所を、「人にどう説明するか?」を考えながら読む
- 理解できない部分は、目次を眺めて説明がありそうな部分を読む
- 1人で声に出して説明してみる
- 実際に人に説明してみる
ステップ1:まえがきと目次を眺めて、ドヤれそうな箇所にアタリを付ける
いきなり本文を読み始めてはダメです。
本文を初めから終わりまで読むような時間はありませんし、全部読んでも覚えていられません。
まずはまえがきを読んで、著者がその本で伝えようとしていること、その本から得られそうなことの全体像をつかみましょう。
次に目次を眺めて、自分が興味を惹かれる見出し、「これを説明したらドヤれるかも」という見出しを見つけます。
ステップ2:該当箇所を、「人にどう説明するか?」を考えながら読む
ステップ1でアタリを付けた箇所を読みます。
このとき、漫然と読んではダメです。
「人にどう説明したら面白くて分かりやすいだろうか?」、「どうすれば称賛されるだろうか?」を常に考え、頭の中で説明を構成しながら読みます。
ステップ3:理解できない部分は、目次を眺めて説明がありそうな部分を読む
初めから順番に読むことを想定している本の場合、途中から一部分だけ読むと分かりにくい箇所が出てきます。
そんなときは目次に戻って、それが説明されていそうな箇所を探して拾い読みします。
全体を丁寧に読むのではなく、あくまで自分が今わからないことを理解するためだけに読みます。
分からない機能の使い方を探すために、電化製品のマニュアルを拾い読みする感覚です。
ステップ4:1人で声に出して説明してみる
読んで理解した内容を声に出して説明してみます。
頭の中ではちゃんと理解できていたつもりでも、声に出して説明してみると途中でつかえてしまったりします。
それは、まだ内容を十分に咀嚼できていない証拠です。
人にドヤってる途中でつっかえたらめちゃくちゃかっこ悪いので、スラスラ説明できるようになるまで何度もブツブツと繰り返しましょう。
このとき、ドヤりたい相手の反応を想像しながらこの作業をするとなお良いです。
ドヤりたい対象を具体的に思い浮かべ(友達でも奥さんでも会社の後輩でも誰でもOK)、「その人にこの説明をしたらどんな反応をするかな?」と想像します。
「え?それってどういう意味?」、「それ、ちょっと根拠が微妙じゃない?」みたいな反応が(想像の中で)返ってきたら、それに対する回答もきちっと用意します。
ステップ5:実際に人に説明してみる
1人でスラスラ説明できるようになったら、実際に人に説明してみましょう。
ここであまりうまく説明できなかったり、相手の質問に答えられなかったら、書籍に戻って説明の練習をします。
何人かに説明することで、説明が徐々にブラッシュアップされると同時に、内容が自分の中にしっかりと定着していきます。

本を一部分しか読まないの、なかなかに抵抗ありますよね。
でも、本を初めから終わりまで全部読んで結局何も覚えていないより、20%だけ読んでそこを自分の言葉で説明できるほど理解できている方が遥かに良くないですか?

僕の場合、「ドヤる読書術」で一部分だけ読んで「なかなか良い本だったな。他の部分も読んでみようかな」と思ったら、同じ本のAudible版を購入して、移動時間などに聴くようにしています。
これだと勝手に読み上げてくれるので目で読むよりも全然疲れないし、一定のペースで読み進めてくれるため、気づいたら最後まで読み終えていたなんてこともしばしば。

Audible会員になれば毎月1冊無料でAudible本をゲットできるし、実は、読み終わった後は返品すれば、また他のAudible本をゲットすることができるんです。
Audible会員、30日間は無料で試せるので、今まで試したこと無い方は是非。
蛇足ですが、Audibleは英語の多読にも効果的です。
Audibleを使った英語の多読方法を下記の記事で紹介しているので、多読を始めてみたい方、多読がなかなか続かない方は是非読んでみてください。
こんにちは。ゆう(@honkiku1)です。 2013年に駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの赴任先の支社が倒産。半年間に渡る就職活動の末、現在はAmazonのシアトル本社でプロダクトマネージャーをしています。 そんな経[…]

もし周りにドヤれそうな相手がいなければ、本の内容をツイッターやブログで要約して発信するのも1つの手です。
文章にすることで、自分の中で理解が不十分な点が洗い出せますし、記憶の定着にもつながります。
読むべき本の選び方
ここまでは、「本をどうやって効率的に読むか」について説明してきました。
しかし、そもそも内容がイケてない本をいくら読んでもプラスにはなりません。
ここからは、「どうやって読むべき本を選ぶか」について説明します。
僕は日本にいた頃は書店に行くのが趣味で、書店の新刊コーナーやオススメコーナーで中身をパラパラと立ち読みして、良さそうな本をまとめ買いする、みたいなことを頻繁にしていました(今でも一時帰国時にはしています)。
アメリカに来てからはそれができなくなってしまったので、しばらくはAmazonでオススメの本のレビューや「なか見!検索」で内容をチェックして買っていたのですが、
- Amazonのオススメは過去の購買履歴を元に抽出されるので、読む本が偏ってしまう
- 「なか見!検索」では非常に限られたページ数しか見られない
- レビューはクォリティがまちまち
といった弱点がありました。
本の要約サービス【フライヤー】
それでずっと困っていたのですが、最近素晴らしいサービスを見つけました。
それが本の要約サービス【フライヤー】です。
本の要約サービス【フライヤー】
フライヤーはビジネス書の要約サービスです。
忙しくてなかなか本を読む時間がない、どの本が自分に合っているかわからないというビジネスパーソンを対象に、話題のビジネス書を一冊あたり10分で読める要約を提供しています。
ここで要約を読んで、「これはドヤれるかも」と思った本をKindleで購入するというのが最近のパターンです。
フライヤーのここがスゴイ
厳選された本のラインナップ
フライヤーでは、月に数百冊は発行されると言われるビジネス書の中から、有識者によって構成される「選書委員会」が「ビジネスパーソンがいま読むべき本」を厳選して、月に30冊程度の要約を追加しています。
高品質の要約
フライヤーの要約は非常に高品質です。
なんでも、専門ライターが要約を作成し、出版社で編集経験のあるメンバーが品質チェックを行って、更に出版社・著者の許可を得たものだけを公開しているのだとか。
全体を浅く広く要約するのではなく、ある程度ポイントを絞って深めの要約をしてくれているので、要約を読むだけでも軽くドヤれそうです。
また、事前に要約を読んでおくことで、実際の書籍を読むときにも事前知識をある程度持った上で「ここをもっと深く知りたい」といった、より突っ込んだ読み方ができます。
要約が読み放題のゴールドプランは月々2,000円ですが、ビジネス書1冊分の値段で毎月30冊の要約が読めるのはかなりお得だと思います。
ゴールドプランに加入しなくても、20冊は無料で要約が読めるので、試しにのぞいてみてはいかがでしょうか?
本の要約サービス【フライヤー】
まとめ
以上まとめます。
- 本を初めから終わりまで全て読む必要は無い。そんな読み方をしても、何ヶ月か経ったらどうせ忘れてしまう
- 人に教えた方が定着しやすいという記憶の性質と、承認欲求を上手に利用して効率的にインプットしよう:
- ステップ1:まえがきと目次を眺めて、ドヤれそうな箇所にアタリを付ける
- ステップ2:該当箇所を、「人にどう説明するか?」を考えながら読む
- ステップ3:理解できない部分は、目次を眺めて説明がありそうな部分を読む
- ステップ4:1人で声に出して説明してみる
- ステップ5:実際に人に説明してみる
- 本の要約サービスを活用して「いま本当に読むべき本」を読もう